俳諧歌例示
吟詠詩歌 俳諧歌例示
七月六日たなばたの心をよみける
新設:2012-01-15
更新:2017-11-01

七月(ふみつき)()(ゆか)たなばたの心をよみける
(ふじ)(わらの)兼輔(かねすけ)()(そん)
   いつしかと
     またく心を
      はぎにあげて
     天の河原を
       今日やわたらん
     天の河原を
       今日やわたらん


  
    七月六日たなばたの心をよみける
                    藤原兼輔朝臣 
      いつしかと
         またく心を
            はぎにあげて
         天の河原を
             今日やわたらん
         天の河原を
             今日やわたらん

【通釈】
七月六日 彦星(ヒコボシ)の心になってよみました。
まだかまだかと待っていた心をあらわにして、衣をすねにたくしあげて天の川を(七日を待てず)きょう渡ろうかな。
【出所】
吟詠教本 俳句・俳文・俳諧紀行文・俳諧歌・近代詩 篇 84頁