和歌「山水」の作者・今井邦子は、明治23年(1890)、父親の赴任地・徳島市で生まれた(旧姓山田)。幼少にして父の郷里・長野県下諏訪町の祖母に預けられ育てられる。島木赤彦に師事し、「アララギ」の女性歌人として活躍。昭和11年(1936)「明日香」を創刊、昭和の代表的女性歌人。昭和23年(1948)7月15日、朝化粧を済ませた後に心臓麻痺で倒れたという。 木村岳風は、昭和25年4月23日に行われた歌碑「山水」の除幕式に合わせて、「今井邦子女史歌碑除幕式を賀す」と題した七言絶句を作詩し、門下生が木村岳風に代わって献吟したという。(出典:木村岳風詩歌集)