和歌例示
吟詠詩歌 和歌例示
山 水
新設:2010-07-09
更新:2017-11-01


諏訪湖に面して建つ和歌「山水」歌碑
慈雲禅寺近く 国道142号花見新道に面して
諏訪湖に向かって建つ 和歌「山水」歌碑

 
     山 水   今井邦子
    真木ふかき
       谿よりいづる 山水の
      常あたらしき
           生命あらしめ

【通釈】
杉や檜の山の谷間から湧き出る清冽な水のように、永久に変わらない新しい命を私に授けたまえと祈らずにはいられない。
【出所】
吟詠教本和歌篇 下巻)144頁
解 説
和歌「山水」の作者・今井邦子は、明治23年(1890)、父親の赴任地・徳島市で生まれた(旧姓山田)。幼少にして父の郷里・長野県下諏訪町の祖母に預けられ育てられる。島木赤彦に師事し、「アララギ」の女性歌人として活躍。昭和11年(1936)「明日香」を創刊、昭和の代表的女性歌人。昭和23年(1948)7月15日、朝化粧を済ませた後に心臓麻痺で倒れたという。

木村岳風は、昭和25年4月23日に行われた歌碑「山水」の除幕式に合わせて、「今井邦子女史歌碑除幕式を賀す」と題した七言絶句を作詩し、門下生が木村岳風に代わって献吟したという。(出典:木村岳風詩歌集)
撮影:2010-5-12
今井邦子文学館
今井邦子文学館(旧下諏訪宿茶屋松屋)
(湯田町の旧宅跡地に再建された建物)
今井邦子胸像
今井邦子胸像
(今井邦子文学館)
和歌「山水」の木彫板
歌碑「山水」建立と併せて作成の木彫板
(今井邦子文学館)