ある秋の夜のことです 五合庵で良寛さまとお客さまはおそくまで語り合っていました。そのうちにお酒の無くなったのに気づいた良寛さまが、ちょっとふもとまで買いに行ってきます。 といって出かけましたがなかなか戻りません。 心配したお客さまが坂におりてここまで来ましたところ、松の切株に腰をおろしている良寛さまの姿がありました。 月のあまりの美しさにお酒を買うのも忘れて無心になっている良寛さまなのでした。