和歌例示
吟詠詩歌 和歌例示
沈痾の時の歌一首(病に沈みし時の歌)
新設:2010-12-04
更新:2017-11-01

(じん)()(とき)(うた)一首(いっしゅ)
(病に沈みし時の歌)
山上憶良
(おのこ)やも (むな)しかるべき

   萬代(よろずよ)

   語りつぐべき

        名は立てずして


       沈痾の時の歌一首
                   山上憶良
        士やも 空しかるべき
           萬代に
           語りつぐべき
             名は立てずして


【通釈】
男子たる者は空しくあってよいものであろうか。万代(永久)に語り継がれるような名を立てないで。
【出所】
万葉集 巻6-978 吟詠教本和歌篇(上巻)32頁