漢詩例示
吟詠詩歌 漢詩例示
楓橋夜泊
新設:2010-11-20
更新:2017-11-01

(ふう)(きょう)()(はく)
張 継
(つき)()(からす)()いて (しも)(てん)()

江楓(こうふう)(ぎょ)() (しゅう)(みん)(たい)

姑蘇(こそ)(じょう)(がい)寒山(かんざん)()

()(はん)(しょう)(せい) 客船(かくせん)(いた)

  楓橋夜泊
       月落烏啼霜滿天
       江楓漁火對愁眠
       姑蘇城外寒山寺
       夜半鐘聲到客船

【通釈】
月はもう西に沈み、烏の鳴く声が聞こえ、空には霜のおりる気配が満ちあふれて、寒さがきびしい。川岸の楓や、漁り火のあかりが、点々と、寝そびれた目にうつる。なかなか寝つかれずにいると姑蘇の町はずれの寒山寺からであろうか、夜半を告げる鐘の音がこの船まで聞こえてきた。
【出所】
普及版吟詠教本 漢詩篇(一)102頁