楓(ふう)橋(きょう)夜(や)泊(はく) 張 継 月(つき)落(お)ち烏(からす)啼(な)いて 霜(しも)天(てん)に満(み)つ 江楓(こうふう)漁(ぎょ)火(か) 愁(しゅう)眠(みん)に対(たい)す 姑蘇(こそ)城(じょう)外(がい)の 寒山(かんざん)寺(じ) 夜(や)半(はん)の鐘(しょう)声(せい) 客船(かくせん)に到(いた)る
月(つき)落(お)ち烏(からす)啼(な)いて 霜(しも)天(てん)に満(み)つ 江楓(こうふう)漁(ぎょ)火(か) 愁(しゅう)眠(みん)に対(たい)す 姑蘇(こそ)城(じょう)外(がい)の 寒山(かんざん)寺(じ) 夜(や)半(はん)の鐘(しょう)声(せい) 客船(かくせん)に到(いた)る
【通釈】 月はもう西に沈み、烏の鳴く声が聞こえ、空には霜のおりる気配が満ちあふれて、寒さがきびしい。川岸の楓や、漁り火のあかりが、点々と、寝そびれた目にうつる。なかなか寝つかれずにいると姑蘇の町はずれの寒山寺からであろうか、夜半を告げる鐘の音がこの船まで聞こえてきた。