俳句例示
吟詠詩歌 俳句例示
分け入っても
新設:2012-01-15
更新:2017-11-01

分け入っても
(たね)()山頭(さんとう)()
 分け入っても 分け入っても

   分け入っても 青い山

   分け入っても 青い山



        分け入っても
                 山頭火  
      分け入っても
           分け入っても
         分け入っても
               青い山
         分け入っても
               青い山
【通釈】
分け入っても分け入っても、山はいよいよ青くなるばかりで、呼べと答はない、惑いも解くすべもない。
【出所】
吟詠教本 俳句・俳文・俳諧紀行文・俳諧歌・近代詩 篇 53頁
参 考
良寛さんゆかりの処を訪ねていると、山頭火の句碑に出会うことがあり、
山頭火が良寛さんゆかりの処を訪ねていたことが分かる。
良寛さんに関連した山頭火の句碑を2つ紹介する。
円通寺(玉島)に建つ山頭火句碑
円通寺(玉島)に建つ山頭火句碑(中央)
2010-10-7夕方撮影

良寛が10年余にわたり修行した円通寺(玉島)は岩の多い山頂近くにあり、山頂付近は円通寺公園となっている。

山頭火は昭和11年(1936)円通寺を訪れ、「岩のよろしさも良寛さまの想ひ出」と詠んだ。

その句碑が玉島文化協会により平成4年(1992)11月3日建立されている。
円通寺に建つ山頭火句碑
左写真の句碑部分を撮影
2010-10-8早朝撮影
国上山中本覚院駐車場本堂下の山頭火句碑
国上山中の本覚院駐車場(本堂下)
右端の白い石柱が山頭火句碑
2011-5-18撮影
良寛が住んだ五合庵は、本覚院の上方にあり、五合庵から本覚院の伽藍が見える。

本覚院の駐車場脇に山頭火句碑「青葉分け行く 良寛さまも 行かしたろ」が山頭火没後五十年追善供養として建てられている。

左写真中央の碑は、「本覚院につどいてよめる」とした良寛歌碑「やまぶきの 花をたおりて おもふどし かがす春日は くれずともがな」とある。
山頭火没後五十年追善供養平成2年6月3日建立句碑
句碑は山頭火没後五十年追善供養のため
平成2年(1990)6月3日建立された
2011-5-18撮影