漢詩例示
吟詠詩歌 漢詩例示
元二の安西に使いするを送る
新設:2010-07-07
更新:2017-11-01

(げん)()安西(あんせい)使(つか)いするを(おく)
王 維
()(じょう)(ちょう)()
()(じょう)(ちょう)()(けい)(じん)(うるお)
(かく)(しゃ)青青(せいせい)(りゅう)(しょく)(あら)たなり
(きみ)(すす)(さら)()くせ一杯(いっぱい)(さけ)
西(にし)のかた陽関(ようかん)()ずれば()(じん)()からん
()からん()からん()(じん)()からん
西(にし)のかた陽関(ようかん)()ずれば()(じん)()からん)




 送元二使安西
        (渭城朝雨)
        渭城朝雨?輕塵
        客舎青青柳色新
        勸君更盡一杯酒
        西出陽關無故人
        (無無無故人
        西出陽關無故人) 

【通釈】
渭城の朝の雨は、土ぼこりをしっとりと濡らし、旅館の青い瓦の色も美しく、静かに枝をたれる柳もあざやかだ。さあ君、もう一杯ほしたまえ。これから君が西方へと出発して、陽関を出たら、もうこのように、気楽に飲みあえる友人もいないのだ。
【出所】
普及版吟詠教本 漢詩篇(一)94頁
榊原郁夫画/王維作「陽関三畳」
画:榊原郁夫